2011年8月27日土曜日

ペギー・モフィット ( Peggy Moffitt )






ペギー・モフェット。60’Sカルチャーに興味がある人なら誰しも彼女の写真や映像を見た事があると思います。そんなぼくも高校生の頃にモッズ・カルチャーに興味を持った頃に観たミケランジェロ・アントニオーニ監督1966年の映画『欲望 原題:Blow Up』が最初の出会いだったと思う。時代はスウィンギング・ロンドン真っただ中、主役のカメラマンがポップな衣装を身にまとったモデル達をスタジオで撮影している有名なシーンに彼女は登場する訳だが、当然その頃のぼくには彼女に対する知識も無かったので彼女の名前を知るにはもう少し時間がかかった。そして大学生になった頃にアシッドジャズ・ブームの煽りで60年代のソウル・ジャズのレコードを買いあさるようになったころブルーノートからリリースされたLou Donaldson の「Alligator Bogaloo」や「Mr Shing-A-Ling」のジャケットで彼女を見る事となる。この二枚のレコードでようやく彼女の“顔”については認識できるようになったのだが、まだまだインターネットも無い情報の少ない時代に彼女が“誰”なのか知る由もなかった。

それからしばらく経った90年代後半、写真家ウィリアム・クライン1966年の映画『ポリー・マグー お前は誰だ 原題:QUI ETES-VOUS, POLLY MAGGOO?』のリヴァイヴァル上映で再び彼女を見る事となる。当時はまだyoutubeなどで映像を観る事もできなかったので、こういった当時は頻繁にあっていたヌーヴェルバーグ映画なども含めたリヴァイヴァル上映はよく観に行きました。劇場に通いパンフレットやポスターを集めることだけでも十分に楽しかった。(映画の内容が退屈すぎて寝てしまったものもしばし・・・)





ようやくその頃になって彼女の情報も入ってき、ぼくはファッションデザイナーRudi Gernreich(ルディ・ガーンライヒ)の作品をまとめた本に出会うこととなる。この本はペギー・モフィットと彼女の夫である写真家ウィリアム・クラクストンが出版したものであるが、前衛的なルディ・ガーンライヒの服と彼のミューズとしてのペギー・モフィット、そしてウィリアム・クラクストンによる素晴らしい写真が一体となった必携アイテムです。(ウィリアム・クラクストンの素晴らしい作品についてはまた改めて触れたいと思います。)
しかし世の中便利になった物ですね。この写真に収められている写真がそのまま映像としてyoutubeで観る事ができます。しかもこの映像自体も単なるドキュメンタリーではなく、ルディ・ガーンライヒのファッションの視覚的な映像作品として当時制作され、イージーリスニング〜ソフトロック〜ムーグ音楽といった素晴らしい音楽も映像にあわせ制作されております。これはかなり貴重な映像ですね。







余談ですが、彼女の斬新でインパクトあるヘアスタイルとメイクはVidal Sassoon(ヴィダル・サスーン)とのコラボレーションとして生まれたものですが現在でもかわらず彼女はその頃とかわらないスタイルを維持してます。ヴィダル・サスーンが60年代に生み出したシャープなファイヴ・ポイントなどのヘアスタイルはミニスカートの流行などで有名なマリー・クワントのファッションのアイコンとしても当時は大流行しました。イギリスで彼の自伝的なドキュメンター映画も公開されてるようなので国内で公開になったときには是非観てみたいですね。60年代に出た彼のヘアスタイル本も欲しいのですがなかなか高価な物ですので安く見付かったらゲットしたいと思います。と思ったら新刊で何点か出てるみたいですね(笑)









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